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マカフィー、2024年のサイバーセキュリティの脅威動向予測を発表 ~AIの進化に伴いオンライン詐欺が横行

マカフィーは12月26日、2024年に注意すべき重要なセキュリティ動向をまとめた2024年のサイバーセキュリティ脅威動向予測を発表した。その概要は以下のとおり。

1.2024年選挙を妨害するディープフェイク
米国大統領選挙、インドの総選挙、欧州連合(EU)の議会選挙など、AIが生成した音声、動画、写真などディープフェイクによる詐欺が増加するなか、有権者は情報の真偽を見極めることが求められる。たとえそれらの写真や映像がAIによって作成されたものであっても、視覚的または音声的証拠に裏付けられた主張は、政治家の評判を傷つける可能性がある。

2.ソーシャルメディア上のAI詐欺に注意
AIにより、サイバー犯罪者がソーシャルメディアを操り、かつてないほど世論の形成に影響を与える可能性がある。サイバー犯罪者が有名人やインフルエンサーの名前や画像を用いて、詐欺ではないように見せかけることや、AIによる詐欺の温床になりやすいECプラットフォームに十分注意を払う必要がある。

3.子どもたちの間でのネットいじめが増加
サイバーいじめっ子たちは、噂を広めるだけでなく、パブリックドメインで入手可能な画像を操作し、偽造画像を再投稿することができるようになった。こうした虚偽の画像や言葉が増加していくことは、子供やその家族に重大かつ永続的な危害を及ぼし、プライバシーやアイデンティティ、健全性を害する可能性がある。

4.寄付の危険性
サイバー詐欺師は偽物の寄付サイトを本物に見せかけるためにあらゆる手段を取る。2024年には、特に人の関心を得やすい紛争や人道危機に関連する詐欺が増える可能性が高いことが予想される。

5.新種のマルウェア、声と映像のクローン詐欺がAIにより加速
サイバー犯罪者の手にかかれば、AIは高度なマルウェアや悪質なウェブサイトを驚くべきスピードで作成する強力なツールになる。脅威への参入障壁が低くなるにつれて、詐欺はあらゆるプラットフォームの人々を標的にし、特にモバイル端末での脅威が高くなることが想定される。

6.2024年パリ五輪に向け詐欺が急増
2024年、オリンピックをめぐる世界的な興奮は、詐欺の温床になりうる。サイバー詐欺師は、チケットの購入、旅行の予約、話題のコンテンツへのアクセス、景品への参加などを熱望するファンをターゲットに、この国際的な大規模イベントに対する消費者の熱狂を利用し、人々を脅威にさらす。
 

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