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IBMセキュリティー、新たな調査結果により、サイバー・セキュリティの脅威が運輸・旅行業界で拡大と発表

IBMセキュリティーは5月29日、新たな調査結果により、犯罪者が貴重な旅行データの収益化を図る中で、旅行業界とその顧客がサイバー攻撃のターゲットになるケースが増加していることが浮き彫りになっていると発表した。調査では、旅行中にサイバー犯罪の対象になる可能性が高いと考えているのは回答者の40%にとどまる一方、70%が出先で危険性の高い行動をとっていることが判明した。

ビジネス旅行者は次のような危険な行動について、一般の旅行者よりはるかに多くが回答している。

・公共のWi-Fiに接続する
ビジネス旅行者の42%が毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのに対して、個人の旅行者で毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのは34%

・公共のUSBステーションを使用してデバイスを充電する
ビジネス旅行者の40%が毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのに対して、個人の旅行者で毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのは28%

・自動接続を有効にする
ビジネス旅行者の39%が毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのに対して、個人の旅行者で毎回またはかなり頻繁にこれを行なっているのは30%

旅行者は自分の財務情報に対するリスクに敏感で、調査対象者の半数以上が、旅行中に自分のクレジット・カード(53%)やその他の機密性の高いデジタル情報(52%)が盗難にあうことを極めてもしくは非常に心配していると回答している。この数は、旅行中ではない場合は大幅に減り、自宅で財務情報が盗難にあうことを同様に心配しているのは40%のみで、デジタル情報が自宅で盗難にあうことを同様に心配しているのは41%となっている。

旅行者向けのデジタル面での安全のためのヒントとしては、次のようなものがある。

・マイレージ・ポイントを監視する
サイバー犯罪者にとって、マイレージ情報やポイントは現金も同然。アカウントに異常な動きがないかを監視する、強いパスワードを使用する、可能であれば多要素認証を設定するなどする。

・Wi-Fiは慎重に選ぶ
サイバー犯罪者にとって、公共の場にWi-Fiネットワークを設置してクレジット・カード情報などのデータを収集するのはたやすい。企業が設置した合法的なネットワークも盗聴される危険がある。できれば公共ネットワークは避け、追加のセキュリティとしてVPNの使用を検討する。

・バックアップ・バッテリーを携帯する
無料のUSB充電ステーションには、目に見えない代償が潜んでいるかもしれない。サイバー犯罪者が知られずに携帯電話からデータをダウンロードしたり、マルウェアをインストールしたりできるように、USB接続を改造している可能性がある。そのため、バッテリーが少なくなったときに充電するための手持ちのバッテリー・バンクを携帯するか、USBポートではなく従来の壁コンセントを利用する。

・必要のない接続はオフにする
必要のない接続はオフにする。これにはWi-Fi、Bluetooth、ネットワークへの自動接続が含まる。

・チケットはシュレッダーにかける
チケット、搭乗券、荷物タグ、ホテルの精算書といった紙切れは、抜け目のない犯罪者なら、それらからマイレージ・ポイント・プログラムに関する多くの情報を収集することができる。なので、シュレッダーにかけて適切に処分できるまで必ず保存しておく。

・支払時は賢く
POSシステムを保護するセキュリティを備えていない店舗やレストランでは、デビット・カードを使用しない。ATMを利用する場合は、改ざんやスキミングの可能性が低い銀行の支店内または空港内に設置されたATMを選ぶ。

 

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