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IDC Japan、国内モバイル/クラウドセキュリティ市場予測を発表

IDC Japanは9月4日、国内の企業向けモバイルセキュリティ市場とクラウドセキュリティ市場の2019年から2023年までの予測を発表した。その概要は以下のとおり。

国内モバイルエンタープライズセキュリティ市場の2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は11.4%で、市場規模(売上額ベース)は2018年の82億円から、2023年には141億円に拡大すると予測。2020年の東京オリンピック/パラリンピックの開催に向け、公衆Wi-Fi環境が整備されており、モバイル環境におけるWi-Fi通信での盗聴やハッキングなどのセキュリティ脅威は高まる。これによって、データ暗号化通信やウイルス対策、モバイルデバイスでのコンテナ化やファイル暗号化などの情報漏洩対策に対する需要が拡大するとIDCはみている。

国内クラウドセキュリティ市場の2018年~2023年のCAGRは19.1%で、市場規模(売上額ベース)は2018年の114億円から、2023年には273億円に拡大すると予測。デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展によって社内/社外に関わらずさまざまなエンドポイントデバイスからクラウドサービスを通じて情報資産を活用する機会が増えることで、クラウド環境へのセキュリティ対策需要が高まるとIDCはみている。

政府では、「クラウド・バイ・デフォルト(Cloud by Default)」の原則に則り、官公庁および地方自治体でのパブリッククラウドサービスの利活用を促進させようとしている。そのため、政府はクラウドサービス提供事業者に対する安全評価基準プログラムの日本版FedRAMP(Federal Risk and Authorization Management Program)の創設やデジタルファースト法案の整備を進めており、これによって官公庁および地方自治体ばかりでなく、一般企業においてもパブリッククラウドサービスの利用が加速するとみている。

同市場は、モバイルデバイスからパブリッククラウドサービスの利用に対するセキュリティリスクと、政府の「クラウド・バイ・デフォルト」の原則の採用によるパブリッククラウドサービス利用拡大に伴うクラウド環境へのセキュリティリスクによって、市場が拡大するとIDCは考えている。

クラウドサービスの活用は、DXの進展や働き方改革による生産性の向上、そして公衆Wi-Fiの整備によって、モバイルデバイスから利用するケースが増えている。一方で、モバイルデバイスに対するマルウェアは増加し、巧妙化している。そして、EU 一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)や米国カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA:California Consumer Privacy Act)、米国政府調達における管理すべき重要情報(CUI:Controlled Unclassified Information)の保護に対する政府以外の企業や組織に適用されるセキュリティ対策基準「NIST SP800-171」など、プライバシーデータを含めた企業や組織が持っている重要データの保護規制が国際的に強化されてきている。

企業や組織は、モバイル環境とクラウド環境において外部脅威対策だけでなく、脆弱性管理やセキュリティポリシーの一元管理、アクセス管理など包括的なセキュリティ対策が必要となる。

 

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