IDC Japan、2020年上半期国内情報セキュリティ市場予測を発表

IDC Japanは1月13日、2020年上半期までの実績に基づいたソフトウェアとアプライアンス製品を含めた国内の情報セキュリティ製品市場とセキュリティサービス市場の2020年から2024年までの予測を発表した。その概要は以下のとおり。

2020年の国内情報セキュリティ製品市場において、ソフトウェア製品の市場規模(売上額ベース)は前年比7.0%増の3,035億円で、その内SaaS型セキュリティソフトウェアの市場規模(売上額ベース)は前年比25.8%増の497億円と予測。セキュリティアプライアンス製品の市場規模(売上額ベース)は前年比3.9%増の565億円、2020年の国内セキュリティサービスの市場規模(支出額ベース)は、前年比3.9%増の8,666億円と予測している。

国内セキュリティソフトウェア市場は、セキュアなアクセスコントロールに対するアイデンティティ/デジタルトラストや高度サイバー攻撃に対するエンドポイントセキュリティ、クラウドサービスへのセキュリティに対するWebコンテンツインスペクションを中心にニーズが高まり、2019年~2024年における年間平均成長率(CAGR)は6.0%で、市場規模(売上額ベース)は2019年の2,837億円から2024年には3,798億円に拡大すると予測。

また、国内SaaS型セキュリティソフトウェア市場は、クラウド環境へのセキュリティニーズが高まり、2019年~2024年におけるCAGRは18.3%で、市場規模(売上額ベース)は2019年の395億円から2024年には915億円に拡大すると予測している。

一方で、国内セキュリティアプライアンス市場は、2020年の大規模なVPN接続での問題が顕在化したことで、インターネット回線から直接クラウドサービスへ接続する利用を許可する企業も増え、VPNへの需要が低下するとともに、IT環境のクラウドシフトが加速することで、セキュリティアプライアンス市場への需要は減速し、2019年~2024年におけるCAGRはマイナス1.1%で、市場規模(売上額ベース)は2019年の544億円から2024年には514億円に縮小すると予測している。

国内セキュリティサービス市場は、クラウド環境に対するセキュリティ構築サービスや、マネージドセキュリティサービスやMDRサービスといったセキュリティシステム運用管理サービスへの需要が高まり、2019年~2024年のCAGRは3.4%で、市場規模(支出額ベース)は2019年の8,340億円から2024年には9,843億円に拡大すると予測している。
 

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