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カスペルスキー、ランサムウェアに対抗する官民連携のプロジェクト「No More Ransom」が5周年を迎える

カスペルスキーは8月12日、同社が設立メンバーとなり2016年から始まった「No More Ransom」プロジェクトが、5周年を迎えたことを発表した。 カスペルスキーは8月12日、同社が設立メンバーとなり2016年から始まった「No More Ransom」プロジェクトが、5周年を迎えたことを発表した。このプロジェクトは法執行機関とITセキュリティ企業が連携してランサムウェアに立ち向かう取り組み。 「No More Ransom」プロジェクトは、ランサムウェアに対抗する人々や組織を支援するために、2016年に欧州刑事警察機構(ユーロポール)の欧州サイバー犯罪センター、オランダ警察ハイテク犯罪ユニット、McAfee、Kasperskyの4つの官民組織が協力して設立し、ソリューションの共有やランサムウェア被害の阻止に取り組んでいる。 プロジェクトが運営するオンラインポータルサイト「No More Ransom」では、ランサムウェアの被害者に有用な情報を提供することを目的とし、暗号化されてしまったファイルを復号するツールやランサムウェアの危険性と対策に関する情報も公開。現在、ポータルサイトは日本語をはじめ37の言語に対応している。 今では官民合わせて170以上の組織が参加し、提供する復号ツールは121種類までに増えた。これらの復号ツールは151種類のランサムウェアファミリーに対して有効で、過去5年間で600万人以上がこれらの復号ツールをダウンロード。「No More Ransom」の専門家によると、この活動全体で9億米ドル以上がサイバー犯罪者に渡ることを防いだとしている。 カスペルスキーでは、これまでに32種類のランサムウェアによって暗号化されたファイルの復号に使用できる5つのツールを提供しており、これらのツールは合計で15万回以上ダウンロードされている。   関連リンク プレスリリース