アクロニス、サイバーセキュリティを取り巻く最新の状況をまとめた「Acronis Cyber Readiness Report 2021」を公開
- 2021/10/22 10:30
- SecurityInsight
アクロニスは10月20日、サイバーセキュリティを取り巻く最新の状況や、コロナ禍で企業やリモートワーカーが直面している問題をまとめた「Acronis Cyber Readiness Report 2021」を公開した。このレポートでは、日本を含む世界18か国の中小規模企業に勤める3600人のIT管理者およびリモートワーカーを対象に独自調査を実施した。その調査結果の概要は以下のとおり。
昨年同様、10社のうち3社が、少なくとも1日に1回はサイバー攻撃を受けていると回答している一方で、今年の調査で攻撃を受けていないと回答した企業はわずか20%と、昨年の32%と比べて減少している。
フィッシング攻撃は増加を続け、今では58%で最も多い攻撃タイプとなっている。マルウェアによる攻撃件数も増え、2020年の22.2%から増加し、今年の攻撃全体の36.5%を占めている。
今年はフィッシングの増加が特に目立ち、URLフィルタリングソリューションの需要は2020年から10倍に増加し、現在では世界中の企業の20%が、ビジネスにおけるフィッシングの危険性を認識するようになっている。
多要素認証(MFA)に対する認知度の向上にもかかわらず、IT管理者の約半数(47%)がMFAソリューションを使用しておらず、企業はフィッシング攻撃にさらされ続けている。
ウイルス対策ソリューションに対する需要は、昨年の43%から73.3%へと30%の増加。しかし企業は、スタンドアロンのウイルス対策ソリューションでは最新の脅威に対応できないことに気付き始めており、ウイルス対策ソリューションにバックアップとディザスタリカバリーを統合したソリューションに対する需要は、昨年の19%から47.9%へと2倍以上に増加した。
リモートワーカーの4人に1人が、今年直面した主な課題の一つとして、ITサポートの不足を挙げている。主な技術面の課題は「Wi-Fi接続」「VPNおよび他のセキュリティ対策の使用」「ITサポートの不足」の3つ。
平均すると、リモートワーカーの5人に1人がフィッシング攻撃の標的となり、1か月あたり20通を超えるフィッシングメールを受信。また、回答者の71%が、毎月フィッシング攻撃のターゲットになっていることを確認している。