ノートンライフロック、2021年のサイバー犯罪トレンドの振り返りと2022年のサイバー犯罪トレンド予測を発表
- 2021/12/13 10:00
- SecurityInsight
ノートンライフロックは12月9日、「ノートン」ブランドのセキュリティ製品で検知したサイバー攻撃のデータを元に、2021年のサイバー犯罪トレンドの振り返りと、2022年のサイバー犯罪トレンド予測を発表した。その概要は以下のとおり。
■2021年サイバー犯罪の傾向(世界全体)
・世界全体で、ノートンは1か月に平均約3億件のサイバー攻撃をブロック(1月~10月)。特に10月は3億5,000件を突破し、前年同月比151%の攻撃を確認。
・偽サイト等に個人情報を入力させ、盗みとる「フィッシング詐欺」が増加傾向に。10月には世界全体で前年同月比278%を記録。日本では「2回目の特別給付金特設サイト」といったような、コロナ禍に乗じた不正行為も引き続き確認された。
・パソコンが危険な状態にある等のエラーメッセージを出すことで恐怖心を煽り、偽のITサポートに電話をするよう促す、「テクニカルサポート詐欺」の増加が顕著に。日本は検知件数が主要国で最多だった。
■2022年以降のサイバー犯罪の予測TOP3選(世界全体)
・仮想通貨を狙うサイバー犯罪
11月には仮想通貨事業を手掛けるNASDAQ上場企業から、全顧客の1/3に相当する700万人の顧客データが流出した。今後、盗まれたメールアドレスや氏名を悪用したサイバー犯罪が発生する可能性がある。
・AIや機械学習を活用したサイバー犯罪
音声や映像データから特定の人のフェイク音声・映像を生成する「ディープフェイク」を利用した犯罪が増える可能性がある。また、機械学習を応用して、データを活用した効率的な詐欺手段が出てきており、今後も増えることが予想される。
・コロナのもたらしたデジタルシフトに便乗するサイバー犯罪
コロナ禍に乗じたサイバー犯罪は、コロナ禍での生活変容に合わせ、今後も継続していくことが予測される。また、コロナ禍がもたらしたデジタルシフトにより、個人情報をオンラインでやり取りする機会が増えたため、流出対策等が必要となる。