KnowBe4、2022年のサイバーセキュリティ動向予測を発表

KnowBe4は12月10日、同社のサイバーセキュリティ専門家チームによる2022年のサイバーセキュリティ動向予測を発表した。その概要は以下のとおり。

・Nuclear Ransomware 3.0へと進化する
Nuclear Ransomware 3.0と呼ばれるランサムウェア攻撃が進化し、身代金目当てのランサムウェア攻撃やデータ流出だけではなく、クリプトマイニング、ボットネット構築、DDoS攻撃といった大掛かりな攻撃手法を行われるようになる。

・メタモルフィック(変態)型マルウェアファミリーの新種が出現する
メタモルフィック型マルウェアファミリーの新種である「Tardigrade」は、検知されないように変態することができる。このマルウェアはウイルス対策プログラムが発見するのは非常に困難で、フィッシングメールとUSBデバイスを媒介に拡散される。

・メタバースでのバーチャル攻撃が発生する
ハッカーたちは個人や組織を狙ったメタバースでのバーチャル攻撃を行なうようになると思われ、これまでに想像もしていなかったような創造的な犯罪行為が爆発的に増加することが懸念される。

・ディープフェイクによる偽情報が政治・金融分野での大混乱を引き起こす
「ディープフェイク」を巧みに利用する情報操作が組織的に活用され、政治的・経済的な大混乱を引き起こすことが考えられる。

・暗号通貨への攻撃は現実世界の経済を直撃する
主要な暗号通貨が攻撃され、直接的な窃盗や価値の低下により、数十億ドルの価値が失われることが予測される。

・EUの主要な発電所/公共インフラ供給会社がランサムウェア以外の斬新な方法で機能不全に陥る
おそらく東欧のどこかで、電力、ガス、水道のサービスが遮断され、サイバーテロ集団が取引条件を差し出してくることが予測される。

・誰かが間違った集団をバックハックして、国際的な大事件へと波及する
大規模な攻撃を操る犯人を誤認し、これが国際的な大事件へと波及して、この責任者である組織は非常に厳しい目で見られることになることが予測される。

・ダークエコノミーM&Aが台頭する
非常に裕福になった犯罪組織が、組織を売却して資金洗浄したり、組織拡大の目的でM&Aを利用したりすることが考えられる。その結果として、正式な企業の蓑をかぶったダークエコノミーが出現することが予測される。

・AIの悪用が2022年には起こる
悪質なボットとスレット(脅威)ハンティング(狩る)テクノロジーとの戦いとなり、AIアルゴリズムの優位性がこの勝負を支配することになるだろう。
 

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