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チェック・ポイント、最新版「Global Threat Index(世界脅威インデックス)」を発表 〜Emotetは減少、それでも国内外で依然トップに

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは8月22日、7月の最新版「Global Threat Index(世界脅威インデックス)」を発表した。その概要は以下のとおり。

Emotetの世界的な影響力は前月と比較して50%減少しているが、Emotetそのものは最も広く使用されているマルウェアとして君臨し続けている。国内ランキングでもEmotetが1位となり、2月から6か月連続で1位となっている。

●日本国内の上位マルウェアファミリー
前月に続きEmotetが1位。5月時点では20.98%の日本企業に影響を与えたが、6月はおよそ6分の1へ減少し3.36%、7月は2.07%へと落ち着いている。2016年に発見されたRAT(遠隔操作ウイルス)であるRemcos(0.69%)、そしてFormbook(0.58%)がそれに続く。

●グローバルで活発な上位のマルウェアファミリー
7月も、最も広く流行しているマルウェアにはEmotetが君臨しているが、その世界的な影響は7%に留まった。次いで全世界の組織の3%に影響を与えるFormbook、3位には全世界で2%の影響を与えるXMRigが続いている。

●世界で最も攻撃されている業種、業界
前月に引き続き、世界的に最も攻撃されている産業は「教育・研究」だった。2位は「政府・軍関係」、3位は「インターネットサービスプロバイダー/マネージドサービスプロバイダー(ISP・MSP)」となっている。

●悪用された脆弱性のトップ
7月、最も広く悪用された脆弱性は「Webサーバー公開型Gitリポジトリの情報漏洩」で、全世界の42%の組織に影響を及ぼしている。前月1位だった「Apache Log4jのリモートコード実行」が僅差の41%で第2位となり、「Webサーバーへの悪意あるURLによるディレクトリトラバーサル」は39%で3位だった。

●モバイルマルウェアのトップ
7月に最も流行したモバイルマルウェアはAlienBotで、AnubisとMaliBotが続く。6月のレポートで新たに登場したMalibotは今回も3位で、変わらずモバイルバンキングを利用するユーザーにとっての大きな脅威となっている。
 

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