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チェック・ポイント、「2023セキュリティレポート」を公開 〜2022年のサイバー攻撃数は過去最高で前年比38%増

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは3月2日、同社の脅威インテリジェンス部門であるチェック・ポイント・リサーチ(CPR)が、「2023セキュリティレポート」を公開したことを発表した。このレポートでは、ロシア・ウクライナ戦争の影響によりサイバー攻撃数が過去最高を記録するなど、激動の2022年サイバーセキュリティ情勢を解明している。その概要は以下のとおり。

2022年、最もサイバー攻撃の標的とされた業界は依然として教育・研究分野であった一方、保健医療分野に対する攻撃は、前年比74%という大幅な増加を記録した。2022年のサイバー攻撃数は前年比で38%増加し、1組織当たり週平均1168件の攻撃が記録されている。

サイバー空間において国家が匿名性を保ち不正に行動するようになったことで、国家が支援するサイバー作戦とハクティビズムとの判別はいっそう難しくなっている。国家と関わりのないハクティビズムグループは、以前にも増して組織化され効果的な行動を取るようになっている。

ランサムウェアによる攻撃は特定と追跡の難易度が増しており、暗号化操作の検知に基づく既存の保護メカニズムはより効果が低下する可能性がある。代わってデータの消去や流出の検知に重点が移ると見られる。

クラウドベースのネットワークに対する攻撃は急増しており、2022年、1組織当たりの攻撃数は前年比48%増となった。脅威アクターはクラウドプロバイダーのIP範囲をスキャンする傾向を増しており、機密情報や重要なサービスへの容易なアクセスに向けられた彼らの関心を浮き彫りにしている。
 

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