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カスペルスキー、サイバーセキュリティにおけるAIの責任ある利用を呼びかけ、倫理的な開発と使用の原則をホワイトペーパーとして公開

カスペルスキーは10月19日、AIまたは機械学習(ML)を採用した自社システムの開発と使用に関する倫理的原則を定め、ホワイトペーパーとして公開した。これにより、テクノロジー開発に対する透明で責任あるアプローチへの取り組みを強化するとしている。

ホワイトペーパーでは、同社がどのようにしてAI駆動型テクノロジーの信頼性を確保し、AI/MLアルゴリズムの使用リスクを軽減するためのガイダンスを業界関係者に提供するために倫理的原則を説明している。

同社が考える、AI/MLをシームレスに開発し使用するために考慮する必要がある6つの原則は次のとおり。

1.透明性:可能な限り最大限まで解釈可能なAI/MLシステムを開発するとともに、同社のソリューションの動作やAI/MLテクノロジーの使用方法に関する情報をステークホルダーと共有することで、この原則を順守する。

2.安全性:例えば、AI/MLに特化したセキュリティ監査、AI駆動型ソリューションのトレーニングプロセスにおけるサードパーティのデータセットへの依存を最小化する手順、クライアントのマシンにインストールされたモデルではなく、必要な安全対策を備えたクラウドベースのMLテクノロジーの採用など。

3.人間による制御:進化し続ける脅威に対して効果的な保護を実現するために、同社のあらゆるAI/MLシステムに不可欠な要素として、人間による制御を維持することに全力を注ぐ。

4.プライバシー:プライバシーに関する個人の権利を尊重することに取り組んでおり、データやシステムを保護するために多くの技術的および組織的な対策を適用し、プライバシーに関するユーザーの権利が有意義に行使されることを保証する。

5.サイバーセキュリティのための開発:AI/MLシステムは防御目的にのみ使用する。防御テクノロジーに特化することで、より安全な世界を構築するという同社の使命を追求し、ユーザーとそのデータを保護するという決意を示す。

6.開かれた対話:全てのステークホルダー間での継続的な協力を通じてのみ、障害を克服してイノベーションを推進し新たな展望を切り開くことができると考える。
 

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