吃貨美味探訪記 No.184(マレーシア編その28)「マレーシア食い倒れ旅2:マレーシア・イポーに到着して最初の食事は──焼味飯」
- 2022/11/19 00:00
- 佐久間賢三
シンガポール・チャンギ国際空港から飛行機を乗り継いで向かったのは、マレーシアのイポー。そこから今回のマレーシア滞在が始まった。着いて最初に昼食で食べたのは、広東メシでお馴染みの「焼味飯」。しかも打包(テイクアウト)でだった。
豚肉の食べ方としてはこれがベストかも
朝5時ごろにシンガポール・チャンギ国際空港に到着し、だだっ広い空港内をブラブラしたり、朝食を食べたり、天井から流れる巨大な滝を見に行ったら始まる時間はまだだいぶ先だったりと、それほど退屈することなく時間をつぶしてから、再び出入国審査のゲートを通って、午前10時発のイポー行きの便に乗り込んだ。
シンガポールからイポーまでのフライト時間はわずか1時間10分。席についてCAの人から手渡された袋入りのスナックとコーラを食べたり飲んだりする間もなく、イポー空港に到着した。
まるで国内線のような感覚だが、シンガポールとマレーシアは別の国なので、当然ながら入国審査がある。ゲートはマレーシア国籍の人とそれ以外の国籍の人に分かれていて、それ以外の国籍のところに並んでいたのは、見た目がチャイニーズ系ばかりだったので、おそらくシンガポール人だろう。
空港には現地の友人が車で迎えに来てくれていた。まずは今回泊まる家まで行って荷物を置き、もう昼時だったので昼食に連れていってもらった。どこかの食堂に入って食べるのかと思っていたら、食堂で打包をして、彼の知り合いが集まっている別の食堂に持っていって食べた。それがこれである。
写真左が焼鴨で、右が皮付きの豚肉を焼いた焼肉。こういったローストした肉料理を広東語で焼味または焼臘と呼び、ご飯の上にこれらを乗せたものは広東メシの定番である。
焼鴨は文字どおり鴨肉で、鶏肉よりも濃厚な味わい。なぜ日本では鴨肉をそれほど食べないのか不思議である。焼肉は皮の部分がパリパリで、中はジューシー。豚肉の食べ方としてはこれがベストなのではないかと思えるほど、豚肉の味を楽しめる。
筆者的にはこの2つに加えて叉焼(甘いタレをつけてローストした豚肉。日本のチャーシューとは全く違う)が入っているのがベストの組み合わせである。
この焼味については、以前に中国美味紀行その47(深圳編1)「広東に来てこれを食わずば……──焼臘」でも取り上げているので、興味のある方はそちらもご覧いただきたい。
結局この日は、午後3時過ぎにまた別の店に行き、おやつとして豚雑粥(豚モツ粥)も食べた。
やはりイポーに来ると、お腹が空くということがなく、しょっちゅう何かを食べることになる。まさに「食い倒れの旅」が始まったのである。
佐久間賢三
9年5か月に及ぶ中国滞在から帰国してきて早5年半以上。日本での生活をなんとか続けながらも、外国のあの刺激的な日々が恋しくなってきている今日この頃。コロナ禍の影響で3年間、海外に行くことができなかったが、ようやくマレーシアに行くことができ、次はどこに行こうかとあれこれ考える日々を送る。